その日

9月18日から父、入院。
徘徊、転倒…あごの骨を骨折…。

何で出て行った…

夜間せん妄があるため、夜は付き添いで病院に泊ることに。
父が昼間、帰ろうとしておとなしくせず看護師さんの業務に支障が出ていると病院から連絡
已む無く睡眠薬で眠らせることにする…誤嚥性肺炎が心配との説明を受ける。
認知症の進行も早めるだろうとのこと…。

9月24日手術予定が、心配していた通り誤嚥性肺炎になってしまい手術できず。
睡眠薬が抜けきらないのか…意識レベルが低い。

誤嚥を避けるため水など飲めない…
のどがカラカラやからか声がちゃんと出ない…

かすかに聞こえてしまった…「もう…かえる…」

聞かなければよかった…。

ケアマネさんと相談して、もう自宅での介護は無理なので
退院後すぐ施設に入れることで話を進めている。

聞かなければよかった…。

帰り道、涙をこらえながら歩く。

もう家には帰られへんねん…
何で出て行ったんや…
どうやったら防げたんや…

身を切られるいうのはこういうことなのか…。

悪いことばかりでもなく…
看護師さんが親切な方で、途方に暮れてるのを見かねたのか
「私の祖母も認知症で…」と話してくれたおかげでずいぶん落ち着く。
ワシもホームヘルパー2級を取るつもりで受講を申し込んだけど
父がこの状態では勉強どころではないのでキャンセルしたことを話す。

「資格は取っておきなさい。この経験も活かせるよ。」

この言葉で再度資格を取ることを決める。
ケアマネさんに父の件が落ち着いたら学校を紹介してもらうように頼んだ。

今は大人しく寝てるので付き添いはなくていいとのこと。
居た人が居なくなるのは、想像以上に淋しい…。


おおきに。